最低なあなた(バンドリ/ひなちさ/R-18)

俺のクズさは自他認める。学校の世界では中々受け入れられずに居場所はなかったが、芸能の社会なら仕事をきちんとこなせばある程度受け入れてくれるらしい。

「あ、ぁんっ!あぁ!あんっ!はぁ!」
「腰、遅くなってるよ、千聖ちゃん、ほら、もっと振らなきゃ」
「そ、そんなっ、あっ、あっ!動かさないでぇっ!あんっ!あっ!」
「わっ、えっろ!あー、あやちゃんに見せたいなぁ」
「やぁああ!!」
「あ、彩ちゃんの名前出したら今、ぎゅっと締まったよ」

目の前で俺の首にしがみ付きながら対面座位で喘ぎながら腰を動かす女は俺が出会った中で一番綺麗だ。色白で華奢で肌がきめ細やかで振り乱れる髪のエロさったらたまらない。俺の所属する男女混合アイドルバンドユニット、パステルパレットのメンバー、白鷺千聖。俺が唯一「抜ける」相手だ。

姉以外で。

そして、きっと千聖ちゃんにとっての俺も同じようなものだろう。指で立ち上がった乳首を強く摘むと、長い睫毛を伏せ、綺麗な顔が歪む姿を垣間見て、興奮して喉を鳴らす。心臓までるん!、とくる。普段Sな態度であるが、本当は彩に対する恋愛の不器用さといい、M体質なのではないかと思う。だから俺と相性がいいのかも。綺麗な顔が首に腕を巻きつけながら、夢中に乞食のように俺の唇を貪る。そろそろかな。俺は千聖ちゃんの華奢な身体ごと抱き上げてソファーにそっと押し倒す。両足を伸ばさせて、自らの手で固定するように命令すると、素直に従い、俺の形となったそこを丸見えにさせた。屈辱に耐える姿が何だか愛しくて笑う。容易に先をそこに挿れると、千聖ちゃんの奥までモノが入るように俺の腰を打ちつける。彼女は自分の奥を突かれるのが一層好きなのだ。ぱちゅん!と弾ける肉の音が心地よい。

「あんっ!!ひぁあっ!くぁっっ!あっ!!気持ちいっ!イくぅっ!イクぅっ!あっ!」

千聖ちゃんの限界が見えてくる。汗もびっしょりで、巻きつかれた腕も声も切迫詰まり出し、一層甘いオンナの声が響く。膣が外からぎゅう、ぎゅう、と締まる。ずどん!と強く肉を打ち付けると、背中の爪が力一杯食い込まれた。

「ひゃぁっああっ!!」
「いった….」

千聖ちゃんの甘い声に俺も達しそうになり、すぐ膣からモノを抜き、精液を外に出す。

「はぁ、はぁっ、は、はっ」

息が上がったまま、その場にあったティッシュで千聖ちゃんと自分を拭いていく。手をおでこにつけながら、気だるい目で天井を見つめる美少女。清楚でありながら、気品と色気が垂れ流されている。息を切らしながら、横目で垣間見る。本当に、人形のような、生気のない綺麗な女。
 疲れて隣に寝転ぶと、少し眠気が襲ってきた。軽く目を閉じて、このままこっそり寝ちゃおうかな、と思っていると、横から起き上がる気配がした。その気配は俺の足の間に収まると、太腿を両手で撫でてくる。ぞわぞわ!とする感覚が頭に走る。もう終わるつもり?と煽るような仕草。心地よい眠気を邪魔されて少し不機嫌になるが、こんな美少女に求められるのは嫌ではない。

「何、千聖ちゃん、溜まってるの」
「その言い方やめなさい、ヒナちゃん」

舌が焦らすように周囲を舐めあげる。手でしごいて徐々に硬くなるそれを千聖ちゃんの形良い唇でパクリと咥える。小さな白い両手で握り、扱きながら亀頭を舌でチロチロ舐めて、こちらをアメジスト色の眼で挑発する。視線が合うと、ゆっくり口を開け、唾液が溢れ出る舌を出し、亀頭に唾液の雫を落とす。そして肉棒を口の中に入っていく瞬間を見せつけるように飲み込んで行く。綺麗な女を自らのモノが汚している絵面に背筋がゾクゾクする。ヴィジュアルがテロリストとはこのことかもしれない。興奮で息が荒くなる。純情な姉は一生こんなこと出来ないだろうな、と思いながら。

「くっ、ふっ、あ、」
「可愛い声」

艶ある声が挑発する。ぐちゅりぐちゅりと粘液の音をわざと立てて千聖ちゃんはしゃぶる。

「な、んんっ」
「紗夜ちゃんにも聞かせたことあるの?」

その名前に頭が沸騰して、千聖ちゃんの頭を掴む。千聖ちゃんのことだ。わざとこのタイミングで言ったのだろう。自分を痛めつけるのが好きなようだ。

「うるさいってば」
「あっ!はぁあっ!!ごほっ!」

小さな喉の奥にそれを突き立てる。千聖ちゃんは必死に咥え込む。涙を浮かべながらむせ込んだ。その反動で歯が当たってたまに痛い。だけど、性処理道具みたいに綺麗な顔を自分のタイミングで良い場所を自由に抜き差しするのが最高に気持ちよかった。口の中の滑ついた温かさがたまらない。口の中から出すと、唾液が絡まったそれは膨張してそびえ立っていた。それを見た千聖ちゃんはまた指でなぞりながら挑発して笑う。

「それを、紗夜ちゃんにどうしたいの?」

イライラする。その名前だけで感情が爆発しそうなのに、挑発の材料にされるのは腹が立つ。

「千聖ちゃん、わざと言ってるよね」
「えぇ、そうよ、悪い?」

千聖の手が俺の頬に滑らす。俺の目には今煌めき以外のものが映っているだろう。

「この目が好きなの。私と同じ目。」
「彩ちゃんと全く違ってていいの」

皮肉を言うが、いいの、とキスされて、躱される。哀れな目で見つめられることに苛立ちを覚えるが、それはお互い様だろう。俺だって、彼女を哀れんでいる。
る。

『本当は紗夜ちゃんのここに挿れたいんでしょ。私ならめちゃくちゃにしていいのよ、ヒナちゃん。』

千聖ちゃんは人差し指と中指で自分のピンク色の中を広げて、更に挑発した。ここまで来ると沸騰した脳ではもう力でねじ伏せることしか考えられなかった。

「あっ!あっ!!あっん!あんっ!!!」

四つん這いにさせて後ろから自分の肉棒を突き上げる。何度も何度も何度も貫く。この女を屈服させるように。この女が二度と姉の名で挑発しないように。肌と肌と打つかる音が、歌でも聞かせないトーンの女の悲鳴が、欲情に塗れた女の匂いが、女の奥を貫く征服感が、心地よい。パターンを変えてゆっくりストロークを打つと、じれったいのか、無意識に肉棒を求めて腰を振り出したのが面白くて時々ゆっくりにさせた。

「ひ、なちゃっ、おねがいっ、もう、あんっ!!あっ!!」
「オッケー、千聖ちゃん、良い声出してね」

尻を掴み、ギリギリまでそれを引いて、勢いよく挿れると、良い声で鳴く。奥を突かれるのが好きな千聖ちゃんの為に片足を上げて何度も突き上げる。刺激に耐えられず、身体を突っ伏して、お尻だけを上げている淫らな体勢になる。

「あっ!あぁ!!もうイクっ!!!」

突き入れると、膣の痙攣を感じた。収縮を感じ、千聖ちゃんの息を整えるのを待つ前に第二段階へ突入する。

「いやぁっ!もうイッた、イッたのぉ!」

千聖ちゃんの懇願を無視して腰を振る。締め付けがキツく、俺も夢中でストロークを繰り返して、自分の中から迫り上がってくるのを感じる。汗が額から流れ出る。

「あ、ヤバ、すごっ、きもちい、ねぇ、出していい?薬あげるから」
「ダメに、あっ!あんっ!きまっ、んん!」
「出すね」
「さいて、あぁ!!」

亀頭を膣の入り口まで引いて小さな両手を手綱のように引き、子宮口まで突き上げる。子宮口が歓迎するように先に吸いついていく。その包まれる感覚が気持ちよくて俺は子宮に欲をぶちまけた。


「ね、付き合ってみる?」

長いお叱りを受けた後、二人並んで裸のままテレビを見る。すると、ポツリ、と隣から聞こえた声。意外な一言に俺は口を開けてしまうが、直ぐに千聖ちゃんの意図を汲んで笑う。

「ジョーダン。やめてよ」
「…そうね、冗談よ」

俺達は手軽な肉体関係であるけど、それぞれ想う人は違う。千聖ちゃんは同じメンバーの同性の彩ちゃんが好きだし、俺に至っては実姉を愛しているという背徳ぷりだ。しかし、こんな千聖ちゃんは珍しい。何かあったのだろう、と勘が教える。

「メンバー同士の恋愛なんて、アイドルじゃない!、て彩ちゃん悲しむよ」
「ん、わかって、るっ」

慰さめるように、後ろから華奢な身体を抱きしめながら、キスの雨を降らす。図星なようだ、少し弱った千聖ちゃんは珍しく受け入れてくれた。クズな奴は人の弱さに敏感で、更に同じくクズの弱さを感じ取るのが上手い。自嘲気味に笑い、また甘くキスを落としていく。何も理由も聞かず、向こうが口を開くまでとことん甘やかす。千聖ちゃんは向きを変えると、俺の身体を正面から強く抱きしめた。その声は涙声だった。

「苦しいわ、何もかも」
「つらいね、千聖ちゃんは真面目だから」
「実はね、今日本当は妊娠しちゃえば楽なのに、と思ってしまったの」
「白鷺千聖失格だ」
「そう、失格」
「大丈夫だよ、俺が無理やりでも薬飲ませるから。ここで白鷺千聖の芸能人生を終わらせないよ」
「ヒナちゃんはつらくないの?」
「俺はバカでクズだからね。息抜きの仕方は知ってるつもり。大丈夫だよ、千聖ちゃん。大丈夫」
「うん」
「大丈夫、千聖ちゃんの思ってることは上手くいくよ、大丈夫だから」

髪を撫ぜてあげると、「あなたは根は優しいのね」と千聖ちゃんは甘えるように抱きしめながら鼻を胸に擦り付ける。

「テディベア」
「は?」
「日菜ちゃんは、テディベア」

俺は笑う。テディベアって、可愛いものじゃないと思うけど、千聖ちゃんからそう思われるなら光栄だ。

「そっか、俺は千聖ちゃんのテディベア」

今まで居場所がなかった俺はパスパレは唯一の落ちつく居場所だった。しかも、千聖ちゃんはどんなに俺が最低でも理解して受け入れてくれる。彩ちゃんの代わりでもなく、歪みなりにも受け入れてくれる。

「だから私の側にいないなら、殺すわよ」
「はーい」

だから、せめて自分と同じ境遇のこの子を1人にさせないように、寂しくならないようにするのだ。大丈夫、大丈夫だよ、と背中を摩ると、強がりの華奢な肩が震えるのを感じた。

2017年12月24日pixiv掲載

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